聞いてみました!「リリーさんのマイエシカル」

タイトルなしのコラージュ

最近、色々な方から、「エシカルなことに興味はあるけれど、何からはじめたらいいのか分からない。。!」という声を、よく聞くようになりました。私も、日々の生活にどう取り入れるかは、まだまだ模索中です。ただ、最近気づいたことは、エシカルは意外と身近なところから始められるのでは?ということです。それも、誰でも、気負わず、そして楽しく。

日々の生活の中に1つでも、自分だけの「マイエシカル」があると、素敵ですよね。

そこで、今回は、隠れ環境先進国でもあるポルトガル出身のリリーさんに、マイエシカルをインタビューしてみました。もしかしたら、エシカルを始める上での、何かヒントが隠れているかもしれません。

リリーさんにとってのエシカルとは?
-エシポル:まずはじめに、「エシカル」と聞いて何か思い浮かぶことってある?

-リリーさん:そうね、、エシカルって、とても意味が広い言葉だと思う。ただ、エシカルに生活をすると考えたときにまずはじめに思い浮かぶことは、動物の権利かな。実は私、普段からあまりお肉を食べないの。

リリーさんがお肉をあまり食べない理由
-エシポル:あまりお肉を食べなくなったきっかけって何かあるの?

-リリーさん:小さいころから家族があまりお肉を食べなかったというのもあるけれど、マクロビオティックを実践しているおじや、ベジタリアンの妹からの影響も大きいかな。今の一番の理由は、環境問題と動物の権利が気になるから。

-リリーさん:まず、環境へのインパクトを考えてみると、肉となる牛を育てるために大量の水と穀物が必要ということは、結構、大きい問題だよね。

-エシポル:そうみたいだね。たった450gの牛肉を作るために必要な水は約1万リットル、1kgの牛肉を作るために必要な穀物は、その11倍の11kgという事実を知ったときは、私も正直びっくりしたよ。
Cow spiracy: (http://www.cowspiracy.com/facts)
アニマルライツセンター:(https://www.hopeforanimals.org/environment/203/)

地球の資源は有限である中、地球1個分の生産力に対して、わたしたちは今、1.7個分の利用をしてしまっているともいわれているし、、。(WWF:https://www.wwf.or.jp/aboutwwf/earth/)

-リリーさん:ただ、難しい問題だと感じるのは、環境の面でいえば、人が生きている限り、地球環境に負荷を全くかけない生き方は存在しないのでは?ということ。お肉の代わりに例えば、大豆を消費すれば、その分森林が伐採され、大豆畑ができるし、、。

私が飲んでいるアーモンドミルクもだよね。牛乳の代わりにアーモンドミルクが良いからといって、それをたくさん飲めば、その分アーモンドを育てるためにたくさんの資源が使われてしまうよね。

と、考えると、いったい何がいいのか分からなくなっちゃうよね。けれど。大事なことは、まずは事実を知って、自分が選べる選択肢の中からよりよい選択をすることだと思う。

-エシポル:リリーは「動物の権利」についても言ってたね。

-リリーさん:そう。人が食べるために動物が犠牲になるのはもちろんかわいそうだけれど、そもそもそういった「動物たちの権利」というものが完全に無視されている気がする。

お肉になってくれる牛たちだけでなく、牛乳をつくってくれる牛たちに対しても、ちょっと考えるところがあって、、、。だから、牛乳といった乳製品はあまりとらないようにしているの。

-エシポル:そうなんだ。牛乳の代わりに飲んでいるのはアーモンドミルクっていった?

-リリーさん:そう、アーモンドミルクを飲んでるよ。そのままでもおいしいけれど、コーヒーに入れたりして使っているの。まぁ、使い方は牛乳を使うときと全く同じ。

-エシポル:でも、アーモンドミルクってちょっと高くない?

-リリーさん:そうなの。お店で買うと高いから、通販で買ってる。その方が安いからね。

-エシポル:なるほど。アーモンドミルクは高いから毎日は続けられないなぁ、と思っていたけれど通販だと安いのね。私もネットでちょっと、見てみよう!


1つの卵が教えてくれること


ところで、みなさん。採卵用のヒヨコがオスだった場合、その後どうなるか知っていますか?実は、彼らの運命は、卵を産まないので識別後すぐにその場で処分されるそうです。その数は、日本だけで年間約一億羽。

1つの卵が教えてくれること。それは、「わたしたちは毎日、命をいただいていて、彼ら(それは、卵だけではなく)によって生かしてもらっている。」ということですね。
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*数年前になってようやくドイツとリトアニアの大学研究チーム(←Huffpostの記事です。)が卵にレーザーを当て、オスとメスを見分ける技術を開発したそうですが、アニマルライツセンターさんに確認をとると、日本ではまだその技術が導入されていないとのことでした。

リリーさんが大切にしているもの
-エシポル:食べるお肉の量を減らしたりすることは、リリーにとってのマイエシカルなんだね。

-リリーさん:そうだよ。

-エシポル:ところで、身近に実践できるエシカルなことの1つがエシカル消費とも言われているけれど、そもそも、リリーにとってエシカル消費って何だと思う?

-リリーさん:ものを長く使うこと。

-エシポル:大事だね!それって、必ずしもエシカル製品を買うだけではないということだよね。ものを大切にする感覚を持つという事かな?

-リリーさん:そう。新しいものを買うというよりは、今あるものを使い続けるということかな。

-エシポル:すばらしい。ところで、今日つけているその時計素敵だね?どこで買ったの?

-リリーさん:これ?今はもう亡くなってしまったおばあちゃんのものだよ。CITIZENだったかな。これは、私にとって大事な時計。

-エシポル:おばあちゃんの思い、気持ちがはいっているもんね。

-リリーさん:そう、仮に同じものを新品で買ったとしても、私にとっては同じ時計ではないというか、、、。このおばあちゃんの時計は、私にとってはずっと特別なものかな。

-エシポル:リリーにとって、この時計にはストーリーがあるもんね。
その人にとって何か特別な思い入れがあるもの。そして、もしそれを大切に長く使うのであれば、それもエシカル消費につながっていくね。

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おばあちゃんから、リリーさんへと受け継がれた時計。

ところで最後に、日本とポルトガルを比較してエシカルという観点で見たときに何か違いを感じることってある?

-リリーさん:あるよ~。例えば日本はビーガンのレストランが少ない。それに、ベジタリアン、ビーガンメニューもまだまだ少ないなと感じるよ。それが日本でビーガンの人があまりいない理由じゃない?

-エシポル:でも最近は、東京だと結構見かける気がするけどなぁ。

-リリーさん:東京でも一部のところに集中しているよ~。この間妹が日本に来たんだけれど、何を食べさせていいかとても困ったの。そもそも、ベジタリアンレストランも、メニューもあまり見つけられなかったから、、、。私は今東京に住んでいるんだけれど、私が住んでいる町にはビーガンレストランは一つもないんだよね。

-エシポル:確かに、そういわれてみると一部のところに集中しているのかも。そういえば、ポルトガル、特にリスボンはビーガンメニュー、レストランが多いなとはこの間旅をして感じたんだけれど、ポルトガルから来たリリーからすると余計にその点が気になっちゃうのかもね。

-リリーさん:そう、気になる。日本でもっとベジタリアン、ビーガンレストランが増えるといいな!

〇インタビューの終わりに、リリーさんおすすめのポルトガルと日本のビーガンレストランをご紹介いただきました。ポルトガルに行った時でも、東京に行ったときにでも、ぜひ参考にされてみてくださいね!

〇リスボン:
Food Temple: 1100-289 Lisboa,Beco do Jasmim 18
●東京:
Kiboko:東京都新宿区新宿2-5-8志村ビル4F
こちらは、私も行ったことがありますが、個人的にもお勧めです!!雰囲気もお料理も素晴らしいです。
東京都新宿区新宿2-5-8志村ビル4

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